バス旅行者の朝は早い。
シンツーリストのホイアン営業所への到着はまだ薄暗い5時20分頃だった。
おはようございます。かるがもです。
ニャチャンから北へおよそ500㎞。ベトナム中部のオールドシティ、ホイアンへやってきた。
旧市街に向かう途中にあるなんだかよくわからない建物。
扉の両わきに「啓定七年巌在壬戌 五月吉日本社重修」と書いてある。啓定というのはベトナムの元号で、啓定七年は調べてみたところ1922年のようす。日本でいうと大正時代だ。
よくわからないが、啓定7年5月に修復したから大事にしてくれよな!というようなことが書いてあるような気がする。
扉の向こうに何があったかは秘密。いつか自分の目で確かめてほしい。
この花は何だろう。たしかこれと似たような花を誰かがブーゲンビリアと言っていたような気がする。
旧市街にある来遠橋(らいおんばし)。
ホイアンには16~17世紀ごろに日本人町があった。そこに住む日本人たちがこの橋を造ったということで日本橋とも呼ばれている。
来遠橋を渡る。ホイアン名物であるランタンにライフとかホイアンなどとカタカナで書かれている。
しかしこの橋は日本人が造ったにしては…これが日本風か?
江戸時代に日本の橋といえばなんていうかもっとこう…だいたい屋根なんかついてないだろ!
私の推測だが、この橋を造ったのは日本人ではない可能性がある!
橋を渡ってみるとそこには日本橋と書かれた提灯が。
なんだやっぱり来遠橋は日本人が造ったのか。安心した。
この川はトゥボン川。流れがないように見える。
昔、地方からこっちに出てきた人が川を見たいというので、私の地元の川を見せたら「こんなの川じゃない!流れとらん!はあ帰りたい!」と言われたことがある。
その人の故郷の川はきっとよく流れていたのだろう。
まだ朝も7時前。人もそれほど歩いていない。にわとりくんも仕事前の休憩中だ。
ホイアンはランタンが名物で町中にランタンがつるしてある。夜になるとランタンに灯がともされてとても幻想的できれいなようすが見られるらしい。まだ朝も早いが今から夜が楽しみだ!
ベトナムドッグは植木鉢の中で白昼夢を見るか。
シンツーリストの営業所がある通りへ戻ってきた。歩き回ってお腹がへった。ホワイトローズというお店へ入る。
この店のホワイトローズというのがホイアンの名物料理のひとつらしい。水餃子のようなものの上に天かすのようなものがふりかけられていてそれをタレにつけて食べる。
食べてみた感想だが、なんというか水餃子のようなものに天かすをふりかけてタレにつけて食べたような感じだった。
今の時間は7時半頃でガイドブックによるとすでに営業時間のはずなのだが、朝が早いせいかまだ半分準備中のようすというかなんというか店の人たちの愛想はあまりよくなかった。
南国の雰囲気満点の木が生えている。なんていう木だろう?
熱帯の雨が多い地方に生えるやつらしい。
屋久島で見たガジュマルによく似ているような気がする。
ということはガジュマルだよ!
ハイセンスすぎる柄のスーツ。
ベトナムではスクーターに赤ちゃんや幼児を乗せている人もよく見るが、シートの前に子供用のイスが設置されていてそこに子供を乗せている。
ホイアンにはハイセンスな洋服店が多い。これがベトナムの最先端ナウなファッションなのだと思われる。
ベトナムのお寺はカラフル。派手なお寺はダメ、地味な日本のお寺のほうがいいという人もいるが私はどっちもいいと思う。みんな違ってみんないい。多様性がなんとかとどこかのおじさんもいっていた。
ベトナムの人たちが乗っているバイクは125㏄前後の排気量が多いが大型もたまに見かける。
最近のバイクはよくわからないが、おそらくホンダのCB1100と思われるバイクが停まっていた。
コンビニで水分の補給。ナチュラルグリーンティと書かれていたので買ってみたがやはり甘酸っぱい味がした。ベトナムのティーはほとんどフルーツティーではないかと思われる。
街はずれまでやってきた。おそらく町の入り口の門と思われるものが道路に設置されている。
ここから先は人外魔境!気をつけてゆくのだぞ!
通りを西に向かって500mほどゆくとバス停がある。
バス停でどのバスに乗るべきなのか考えていると、ラフな雰囲気のおじさんがやってきて「おいお前乗るんだろ!?乗れ!」と言われてバスに乗せられた。
いちおう「マーブルマウンテン?」と聞いてみると「ああそうだそうだ」みたいな感じだった。よくわからないがたぶんこのバスで大丈夫なのだろう。
バスが出た。はじめはローカル感あふれる道だったが、やがて二車線になり、三車線になりとただ一本道を走っているだけなのだが、だんだん道が立派になってゆく。
途中でバス代を集めに来る。いくらだったかな。たぶん30,000ドンくらい。
本日のオーバーサイズ。
途中で止まったので路線バスにも休憩があるのかと思ったが給油タイムだった。
いいよ、別に急ぐ旅じゃなしゆっくり入れてくれたまえ。
ずっと平坦な景色だったのだが窓の外に山のようなものが見えてきたので、あれが私の目的地じゃないのかとおじさんに言ってみると「おうわかったからもうちょっと待ってろ」というような感じ。
山を少し過ぎたあたりでバスは停まった。どう見てもバス停のようす。無事に目的地近くにまで来ることができたようだ。
少し戻ったところを入ってゆく。
ベンチの陰に息をひそめたライオンが2匹座っていた。
マーブルマウンテンまでの道の両側には石材屋が多くある。
我々がよく見かける狛犬たちの巣はこんなところにあったのだ。
ベトナム人はホーチミンが大好き。
ここが入り口だ。
私が目指していたマーブルマウンテンとは五行山だったのだ!
この大理石の山は五つの山で構成されていて金、木、水、火、土の五行をそれぞれが象徴している。
ベトナムに来た以上ここは探索せねばならないと思っていた重要スポットだ。
五行山では入場料がかかるのだがいくらだったかな。ネットで調べると15,000とか書かれているがそんなに安くなかったような気がするぞ。たしか40,000くらいだったような…。この日まではメモを適当に取っていたのでよくわからない。
入り口の売店で笠を買ったのだが、その値段はよく覚えている。ワンハンドレッドだ。つまり100,000ドン。
笠は日差しの中を歩くのに非常に有効なのではないかとベトナムに来る前々からずっと思っていたのだ。
山頂からの景色。
秘密の寺院にもゆくことができた。
五行山の探索は非常に過酷であった。そのようすについては長くなるのでそのうちに別の記事でまとめようと思う。
五行山を降りて道へ出ると対向車線を走ってきたバスからおじさんが手を振って何か言っている。よく見ると来るときに乗ったバスのおじさんじゃないか!
言葉はまるでわからないが「おいお前!バスに乗るんだろ!待っててやるから早く道路渡ってこい!」間違いなくそう言っている。
道路を渡るとバスが停まっていて「早く来い!」と呼んでいるので大きく手を振ってバツマークで「乗らない」ということを知らせる。
次の町へ向かう。ホイアンには戻らない。バスは去っていった。
道を渡ったところにあるVINMARTに入る。
リンゴとバナナにジュースを調達した。これで59,750ドン。
ベトナムは下三桁のおつりはくれないような気がするのだが、ここはなぜか200ドン札をくれた。
ちなみにこちらも下三桁は知らん顔で出さなくてもそのまま会計は終了する。
もうお昼をとっくに過ぎた14時半でお腹がすいているのだがベトナムのコンビニには食事になるようなものが売っていない。
ホーチミンのコンビニでは弁当類が売っていたのだが。
しかし暑いな。まっすぐな道をただ北へ向かって歩き続ける。
お、誰かが何かご案内をしてくれているようだぞ。水でもくれるのか?
なんだ、看板か。
立派なホンダの建物がある。
四階建てのように見えるが一体あの中に何台のスクーターが納まっているのか。
ベトナムの幼稚園の壁にはだいたいどこもほのぼのとした絵が描かれている。
金魚と小鳥屋さん。
建築中の建物を見かけた。素人感覚では非常に不安になる感じの骨組みだが強度に問題はないのだろうか。
コンクリートの柱に煉瓦の壁。ベトナムには地震がないのか?
川にかかる橋脚に描かれた海中の絵。
ダナンを流れるハン川に架かるドラゴンブリッジだ!
五行山から歩き始めて2時間以上、ホーチミン、ハノイに次ぐベトナム第三の都市、ダナンへやってきた!
ふと川を見ると一寸法師のような人がいた。
日が傾いてきた。もうすぐ5時半だからな。そろそろ今夜の宿を予約しなければ。
ダナンはなんだかベトナムの匂いが薄いような気がするな。
こうやって通りを見ているとなんだか東京のようにも見える。
夜になった。
ベトナムの家は玄関が居間のようになっていて、テレビを見ながら半裸でくつろいでいたり、家族で食事してるのが道から丸見え。
どういう感覚なのかよくわからない。
ホステルに荷物を置いて夜のダナンを歩く。
ダナンは大きい都市のはずなのにホーチミンと全然違ってだいぶ穏やかな感じがする。
夕飯はロッテリアでモッツアレラバーガーセット。なんかこのフライ、チーズっぽいなと思ったらモッツアレラだった。68,000ドン。
おわり
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