伊豆半島自転車ツーリング記録ー前編ー

私の自転車は房総半島で終わるような自転車ではないという思いが止められなくなった。
というわけでこの春、房総外への探検に自転車を使用しようと東京湾フェリーで三浦半島にわたり湘南、箱根を通り、伊豆半島のようすを調査してくるという計画を立てた。
ひたすらにアップダウンが続く伊豆半島を荷物満載の自転車で何時間もぶっ続けで走れる訳がないと聞く。
自分がどこまでやれるものか試してみたい。
もし一週間走り続けることができたら、自分がただのかるがもではないことが証明できる。

なお、これは完全にただの個人的な記録のまとめである。
他人が見てもあまりおもしろくはないと思うので今回は旅行記とはしない。

果たして私は無事に伊豆半島を回って帰ってくることができたのか?

 1.一日目 金谷~鎌倉

3月30日
東京湾フェリーで金谷から久里浜へ向かう。
9:20発で乗船開始9:10。10:00に久里浜に到着。

この日はひたすら走る。
三浦半島先端の城ケ島をまわってから国道134号線で伊豆を目指す。

ところが横須賀市内を走行中にパンク事件が発生!予備のチューブに換えるが空気を入れるとなぜか抜けてしまう。よく見ると換えたタイヤチューブの首の根元が切れていた。
ちくしょう!チューブが古すぎたんだ!パンク修理用のパッチが切れていたので途中で買おうと思っていたのだが、まさかこんな序盤でチューブがやられるとは思わなかったぞ!
近くには自転車屋もホームセンターもなさそうだった。6㎞程戻ったところにある三浦のカインズが一番近そうだったが、戻ることはしたくない。DontLookBack‼
しかたない。逗子にダイソーがあるようなのでそこでパッチが買えるだろうと押し歩きを開始した。

5㎞ほど歩いたところである考えが閃いた。私はダメになったチューブを切り抜いてそれを貼ってみた!するとなんとパンク修理に成功した!どこまでもつのかわからないがこれでいってみよう!
江の島が見えてきたあたりで夕方。
近くのサイクルベースあさひでチューブとパッチを調達すると暗くなってしまった。しかも本降りの雨が降ってくる。
天気予報を見ると1時間ほどでやむようなのでスーパーで夕食を買ってイートインで食べながら待っていた。
雨がやむのを待って適当なところで休むこととしたが、テントを張り終えると22時頃になってしまった。さすがに少し遅すぎる。

距離64.7㎞ 累積標高961m

 2.二日目 鎌倉~箱根

3月31日
5時半ころに目覚めた。夜中にも雨が降ったようでテントが濡れてしまっているので乾かしていたら出発は8時を過ぎてしまった。遅すぎる。その上、昨夜のキャンプ地はとてもじゃないが野宿適地とはいえない場所で失態にもほどがある。
キャンプ地は桜がきれいであったのが救い。

江の島から走り出す。さあ今日はどこまでいけるかな。

しばらくは国道134号の歩道を走るだけで特に何もなし。

大磯町役場のところで太平洋自転車道の案内があったので曲がってみる。

西湘バイパス沿いに自転車道があった。しかし2㎞程ゆくと川があってそこで自転車道は終わってしまった。たったこれだけか。

そこからも国道1号沿いの歩道をゆく。小田原城に少し寄ってからついに箱根へ。

せっかく箱根にきたのでまず温泉に入ってゆく。小ぢんまりしたところで人も少なかったがこういうところはわりと好き。料金は650円。
風呂の中で自転車でいろいろゆくという人と話したが、私のおおざっぱすぎる下調べと中途半端すぎる箱根付近に関する知識のせいで逆にあまり話がかみ合わなかった感じがする。あうあう。

国道1号を走って箱根を越えるつもりだったが、私が走っているのはなぜか県道の732号。
なんだこの道は。私は箱根の道は1号とターンパイクしか知らんぞ。
途中でなんだか怪しい神社があって、狛犬が狼だったので珍しいなと思って何気なくカメラを出して構えるとブー!と鳴らされた。たぶんカメラで監視されていた。本能が警報を最大音量で鳴らしたので必死で逃げた。いったいあそこは何だったのか。まだまだ日本にも不可侵の場所はあるということか。

その後も坂が結構キツくて、七曲りのあたりではあまりにキツすぎたので歩行者用の石段を自転車担いでショートカットした。たぶんその時の私はハンガーノックしていた。七曲りを抜けたところでなんかおかしいと思ってラーメンを作って食べるとそれからはだいぶ楽になったのだった。

その後、なんとか芦ノ湖にたどりついたの18時過ぎでもう日暮れとなっていた。
コンビニで買い出しをして適当な場所にテントを張った。寝たのは20時半頃。


距離54.6km 累積標高893m

 3.三日目 箱根~東伊豆

4月1日
5時00分頃に起きる。昨夜は眠れないほどではないが寒く、夜中にスマホで気温を見てみると1℃だった。
テントは結露が凍っている。乾かそうと試みるが太陽が当たらず気温も1℃。結露が解けない。
今日のキャンプ地もいつまでもいられるような場所ではないので、結局中途半端なままテント類をしまい、7時になる前に出発することとした。

今日はまず箱根峠と十国峠を抜けて熱海へ向かう。

熱海は思っていたより活気があった。もう少しひなびているように想像していたが想像とはだいぶ違った

基本的に国道135号を走ったが、御石ケ沢トンネルを通らずにわき道を抜けたり、川奈の方にそれてイルカの像を見てきたりもした。川奈の浜から川奈駅まで登る坂は結構キツかった。
そういえば伊東の手前で令和になった。11時半頃。

大室山の手前くらいに巨大な肌色のゴリラの像がある。ここは昔来たことがある。
今はリサイクル屋になっていて少し前はアニマル邸江戸屋というところだったらしいが、昔に来た時もそうだったかな。野生の王国というのは覚えがあるが、アニマル邸なんとかは記憶にないな。
当時はもう少しこう施設っぽい作りになっていて駐車場に恐竜なんかも置かれていた。お金を払って入ったら、中は倉庫みたいになっていて埃だらけのはく製やらなんやらいろいろとわけのわからないものが所狭しと置かれていた。パンダのはく製が目玉で何億円とか値札がついていたな。というかたいがいのものに値札がついていたような気がする。
このゴリラの肩に登って撮った写真がうちにあるが、いったい何を考えていたのかまったくわからない。若いというのは本当に恐ろしい。

大室山ではリフトで登って山頂を一周した。このように適当に遊びながら南進。
しかし伊豆高原のあたりは妙な博物館が多かったな。じっくり見て回ると意外とおもしろいのかもしれない。

18時ごろにスーパーに入り、買い出しを済ませて出るともう外は暗かった。なんかいつもこのパターンだな。
今日の寝床と目星をつけた稲取竜宮岬公園に到着したのは19時。
風が強いのでテントの張り綱までしっかり張った。
おやすみは21時。


距離80.7km 累積標高1171m

 4.四日目 東伊豆~西伊豆

4月2日
4時50分ごろに起きる。気温は6度。昨日の箱根は標高が高く寒かったが、これくらいならなんともない。
6時半ごろに出発。

尾ヶ崎ウイングで休憩。ここの自販機にはタイヤのチューブが売っていた。
伊豆半島は走っていると自転車フレンドリーにしたいような雰囲気が全体的に少し感じられる。

白浜はきれいだったな。ここは一度行ってみたいとずっと思っていたところ。
千葉はもちろん和歌山の白浜にも行ったので、私はこれで三大白浜を制したこととなるな。

下田の駅前には黒船の模型があった。

ついに伊豆半島南端の石廊崎。駐車場のおばさんが自転車は無料で置いて行っていいと言ってくれたが、別に持って行ってもいいというので持っていくこととした。ただしもうここから石室神社の参道なので乗らないでくれとのことだった。上には自販機がないとの張り紙があったので売店でコーラを購入して持ってゆく。
上にいってみるときれいな車道があって駐車場もあった。きれいな観光施設ができていて自販機もあった。
聞いてみると、どうやら昨日オープンしたばかりのようす。

灯台の先へゆくと石廊崎。風がすごい。
途中に神社があった。誰かがこの神社に住みたいとか言っていたのをどこかで聞いたような気がするが、私にはちょっと理解できない。

伊豆にはそこら中にアロエが生えているが、ここは工場が建っていてどうもアロエを製造販売しているらしい。
万が一にもアロエを踏んでパンクしたりすることがないように注意して走行した。

走っていると神社があった。もう16時半をすぎていてあまり余裕がないのでスルーしようかと一度は思ったが、やはり気になるので寄っていくこととした。

この浅間神社は北海道の日本一危険な太田山神社に似ているな。展望台からの景色は素晴らしく登った甲斐があった。

この後、下り坂を勢いよく降っていると路肩の石を避けられずに思い切り踏んでしまいパンクした。後ろに重量物を積んでいるとクイックにかわすことなどできない。車道を使ってゆったりと大きく避けられたかもしれないが、後ろから車が来ていたら自殺行為。仕方がなかった。手早くチューブ交換して再出発する。

暗くなってきてあせるが松崎町に入ってからはほとんど下りで、なんとか暗くなる寸前に松崎の町が見えてきた。

松崎のないものはないスーパーで買い出し。これだけ豪語してくれれば町民も心強いだろう。
この日、キャンプ地にたどりついたのは19時過ぎ。風がすごくてテントを張るのに苦労した。


距離76.7㎞  累積標高1494m

 5.前半のまとめ

簡単にまとめるだけのつもりだったのだが思いの外、文章がかさんでしまったので前編と後編にわけることとした。
伊豆半島は東側はある程度の大きさの町がいくつもあり、千葉の房総あたりと似たような感じだった。
しかし下田から先の西側は自然が力を増して山と海の隙間に集落があるような感じとなった。
車の通行もグッと少なくなり、道は登って登って登って降っての繰り返しで自転車には少し過酷だが楽しい道となっているようす。

おわり

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